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「ちょんまげぷりん」考

1月30日(日)

「ちょんまげぷりん」を読む。例によって現代小説に疎い私は著者の名前も初めて知った。
東大仏文科卒、朝日新聞勤務を経て文壇デビューという経歴はかつての大物文学者たちを彷彿とさせるが、それに比べてこの作品の読み心地の軽さにびっくり。いやいや、すごくおもしろかったのでケチをつけたい訳ではないけど、はぁ~時代の流れなのかなぁと思ったので。主人公である安兵衛の言を借りれば「万物流転というやつでござるか」。
侍のタイムスリップものとあれば、当然比較してしまうのは原田康子「満月」。
「満月」の小弥太がスリップしたのは昭和の時代、この安兵衛が迷い込んでしまったのは平成の現代。また、共に彼らの第一発見者の家に身を寄せることになるのだが、昭和の家にはまだ武士の慣わし一般に知識のある祖母がいて身辺の世話を引き受けてくれたが、平成のシングルマザー宅に転がりこんでしまった安兵衛は、世話をしてもらえるどころか逆に母子の世話全般を引き受けることになってしまう。イクメン主夫である。
どう考えても、昭和の小弥太より平成の安兵衛の方が割りを食っている。しかもイクメンではなくイケメンの小弥太はすぐにヒロインに恋されてラブストーリーへと突入して行くが、25才にして40才のおっさんにしか見えない安兵衛にラブストーリーは訪れない。その代わり安兵衛は、食い意地のおかげであっと言う間に料理と菓子作りの腕を上げ、その腕を見込まれてプロのパティシエおよび評論家として時の寵児になって行く。このあたりも、牧歌的だった昭和と、正社員として職を得るのさえ難しい今の世との違いを考えさせられる。
売れっ子となった安兵衛が言う「勤めの喜び、認められる喜びというもの、拙者、こちらに来てはじめて知り申した」という台詞に、「満月」では触れられなかった問題に著者がスポットを当てているのがわかる。
文体の軽さはともかく、著者の現代社会に対する問題提起は随所に見受けられ、これはこれで成功している。若い読者たちも読みやすいストーリーを追ううちに、少なからず何かを考えさせられるだろうから。
こう考えてくると、文明比較の小説手法のひとつとして侍タイムスリップものは将来的にも有望ジャンルになるのではなかろうか。などという硬い話はさしおいて、これを読み終わったら無性に「まっぴら将軍」・・・もとい「暴れん坊将軍」を見たくなってしまった。
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