9月1日
防災の日である。関東大震災から今年で83年。再び首都が大地震に見舞われる日は遠くないと言われながらも早や十数年。不思議なもので、自分が毎日都内へ通勤していた頃には腹を括っていたのに、東京を離れた今、たまに東京へ出る時のほうが心配になる。都内在住の皆さん、大地震への備えは万全ですか?防災用品の準備と共に、過去の震災を復習し、そこから減災のヒントを得ることも決して無駄ではないはず・・・
と言うことで、まずは吉村昭「関東大震災」。実録の関東大震災である。ショッキングな事実満載で、初めて読んだ日の夜は眠れなくなったくらい。特に本所被服廠跡での惨状の描写は、作りもののホラーやスプラッターなんか足元にも及ばない。地震後の火災のすさまじさを如実に実感できる。
そして実際に地震に遭遇した田山花袋が書いた「東京震災記」。これには生き延びるヒントが色々書かれていてためになる。例えば、人間の生死を分けたのは一瞬の判断で、荷物を惜しまず体ひとつで逃げた人たちが助かった例などをあげ、「つまり地震で倒れた家屋は、倒れるべくなっていたものが倒れたと同じように、人間の事実や心理の現象も、矢張、しっかりしていなかったもの、ぐずぐずしていたようなもの、さうでなくっても壊れるようになっていたものが壊れたり倒れたりした」のだと。まあ、下町で火にまかれる体験はしなかった花袋だからこその感想かもしれないが、とにかく常日頃から心をしっかり持って正しい判断をしろという先人の忠告ではある。花袋は地震後に東京中を歩き回って、どのあたりが焼けて、どのあたりが残ったかなども書いているので、地勢や気流は当時とは違って来ているだろうけど避難の際の参考になるかもしれない。
地震関連でもう一冊、思い出した。首都圏ではないけど、東海地震を題材にした石黒耀「震災列島」。実際に今それが起こったらどうなるかをかなり研究した上で、フィクション小説に仕上げている。超高層マンションが倒壊するシーンなどは恐過ぎるが、とにかく減災のために自分がしておけることは、他人任せでなく自分でしておく覚悟が必要だと思った。
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9/1は防災の日です。普段の生活の中で忘れがちになっている、地震への備えについて確認しておきましょう。
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